乃木坂46の「アナスターシャ」は2期生の軌跡を表現したというMVが大変に話題となっており、ロケ地の富津公園に行ってみました。鈴木絢音とともに登場する「ザクの頭」の場所を見つけるのは大変です。
乃木坂46の2期生とは
2012年2月22日にデビューした乃木坂46は、4枚目シングル「制服のマネキン」発売直前の12月17日に早くも2期生メンバーの募集を始めています。
人気アイドルグループとしての地位を確立した今では乃木坂46のオーディションといえば応募者が殺到します。2016年の3期生、2018年の4期生共に大変な倍率を突破したつわものぞろいで、お披露目の段階から芸能ニュースの注目を集めました。
しかし2期生募集の頃はグループの知名度がまだまだ低かったこともあり、オーディションなど全く話題になっていなかったと思います。
最終オーディションが開催されたのが2013年3月28日で合格者がお披露目されたのが5枚目シングル「君の名は希望」が発売中だった5月11日ですが、ちょうどこのタイミングで乃木坂に注目するようになった私は2期生を募集していることを知らず、「乃木坂ってどこ?」にいきなり新メンバーが登場して驚いた記憶があります。
しかもお披露目後の2期生は研修生としてレッスンがメインという日々が続くことになり、デビュー直後から様々なメディアに登場できた3期生・4期生とは全く違う日々を過ごすことになりました。グループのカラーも方向性も定まっていない混沌としていた時期であり、運営としても新人を育成するノウハウも余裕もなかったのでしょう。
「不遇の2期」ではなく「叩き上げの2期」
こうして加入した2期生は当初は14名で、令和2年3月25日現在で9名が在籍しています。「奇跡の世代」と呼ばれた1期生やセミプロ軍団のようだった3・4期生に挟まれた谷間の世代であり、7枚目シングルでいきなりセンターに抜擢された堀以外は選抜回数も歌番組出演回数も少ないまさに「不遇の2期」です。しかし「運営が推してくれないなら自力で何とかする」とでもいうのか、最近では個々がそれぞれの強みを発揮して独自の世界で活躍するようになってきました。
ラジオパーソナリティーとして活躍する新内眞衣、舞台女優としての地位を確立した伊藤純奈、同じく舞台・ドラマに出演回数の多い鈴木絢音、「歴史好きの慶大生」としてテレビ・ラジオに出まくっている山崎怜奈など、私自身としては「叩き上げの2期」というイメージをもっています。
2期生のこれまでの軌跡を表現したMV
「アナスターシャ」は25枚目シングル「幸せの保護色」のTypeBに収録されたカップリング曲で、3月7日(土)に配信された「乃木坂46 幻の2期生ライブ@ SHOWROOM」でMVが公開されると「神曲」として大変な反響を呼びました。
当初国立代々木競技場第一体育館にて開催予定だったライブは、2期生初の単独ライブということで注目を集めましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点に伴い開催中止となってしまいました。
そこで「こんなことをやるつもりだった」ということをインターネット配信で形を変えてファンに届けたのが「乃木坂46 幻の2期生ライブ@ SHOWROOM」で、ライブで行うはずだった演目を過去のミュージックビデオやライブ映像、スタジオライブを交えて披露したもので、本編の最後に「アナスターシャ」のMVが初公開されました。
千葉県富津市で撮影されたMVは「2期生の旗を掲げる」をテーマにしたもので、2期生のこれまでの軌跡を表現した内容となっています。
いきなりセンター抜擢された堀以外は全て研究生としてバラバラのスタートとなった2期生はそれでも結束を維持し、やや先行していた堀・北野・新内の3人に残りの6人が合流し、途中北野の休業というアクシデントがあるものの最後は全員で塔のてっぺんに2期生の旗をあげます。
私が最も好きなシーンは1分33秒頃から始まるシーンで、一つのダンスをメンバーが次々と入れ替わって踊ることにより全体としては流れるようなダンスシーンとなっており、メンバーの表情や踊りが大変に柔らかいのが印象に残りました。
不遇で結果を残すことに焦っていた2期生は何をするにもガツガツしていたように思うのですが、個々が実績を積み上げることにより自信をつけたことがこのような温和な表情につながったのではないかと思います。
「ザクの頭」への行き方
MVの大半は富津岬の富津公園が舞台となってます。その中で最もインパクトがあるのが「ザクの頭」ですが、これを見つけるのに苦労しました。
開始1分1秒に出現するのが「機動戦士ガンダム」に登場する人型の兵器「ザク」の頭に似た物体で、これは一体何なのかとネットでも話題になっていました。
富津公園には旧日本軍の遺構が数多く残されており、このコンクリートの建造物は試射した砲弾の着弾を確認するための監視所跡なのだそうです。
場所としては「歴史散策ウォーキングコースマップ」の⓶の近くにあります。
正確には「エントランス広場」の「エ」の部分です。
ハス池(横に駐車場があったように思う)から遊歩道を進むと道が二つに分かれます。
右側の狭い方を進むと右手奥に見えます。
「2期生の旗」を立てたのは明治百年記念展望塔
フィナーレで「2期生の旗」を持った堀を先頭にメンバーが駆け上がる塔は半島先端に立つ「明治百年記念展望塔」です。昭和46年に建てられたもので、その不思議な形状は五葉松をかたどっています。
メンバーが旗を立てた最上階の高さは21.5mあります。
約5㎞にわたって東京湾に突き出した岬の先端にあるため、こちらからは湾内を一望することができます。
伊藤純奈が帯のようなものを結び付けていたのはここでしょう。