東京周辺で乃木坂46の聖地巡礼をする方のための必須情報をまとめました。実在する地名を冠したグループだけに、聖地には地域に密着した施設が多いようです。神宮球場ライブで東京に遠征する際にぜひ立ち寄ってください。
乃木坂46ファンにとって「遠征」とは
新幹線を利用しなければならないような遠隔地で開催されるイベントに参加することを乃木坂46ファンは「遠征」と呼んでいます。交通費に加えて滞在費をかけてでも参加しようとする熱心なファンはかなり多いようで、先日日産スタジアムで開催された「10TH YEAR BIRTHDAY LIVE」の際は全国から集結した遠征民で横浜周辺のホテルは全て満室となったようです。
恒例の真夏の全国ツアーが今年は全国7か所で開催され、東京公演以外のチケット受付がすでに始まっています。ネット上の投稿を見ていると全ての公演に申し込み、どこであろうが当たった所に行くという強者がかなり見受けられました。
聖地巡礼でぜひ立ち寄るべき場所
グループ結成10周年を迎えた乃木坂46には「聖地」と呼ばれる場所がいくつもあります。MVのロケ地にファンが集まるのはどのアーティストにも共通していますが、乃木坂46の場合は実在する地名を冠したグループであることもあって、神社や地下鉄の駅といった地域に密着した施設が含まれているのが最大の特色です。
私が見る限りでは撮り鉄が鉄道施設周辺で引き起こしているようなトラブルは見られず、幸いなことにファンと地域住民や関係者とは良好な関係を築いているように思われます。
<乃木神社 乃木会館さんからお知らせ>
— 乃木坂◢ まる彦らーめん (@tokyo_shokuhin) 2022年7月30日
乃木会館さんから
8月29日(月) 30日(火) 31日(水)
乃木坂46 真夏の全国ツアー明治神宮野球場の際、特別に「坂道かき氷」を販売しますので、ぜひお立ちよりくださいとのことです。
※以下、前日(8月28日)までの坂道かき氷https://t.co/c4lkxtMVRm
今年は3年ぶりに東京公演が神宮球場で開催されることから、8月29日(月)・30日(火)・31日(水)の3日間は多くの人が東京に遠征してくると思われます。今回は各地から東京に遠征してきた方にぜひ立ち寄ってもらいたい聖地をまとめてみました。
乃木坂
港区赤坂8丁目の乃木會舘の前から始まって乃木坂陸橋の前で左にカーブし、外苑東通りに合流するまでの坂が乃木坂です。元々は幽霊坂と呼ばれていましたが、明治天皇に殉死した乃木将軍の葬儀の日を以って乃木坂と改称されました。
坂の途中にかつてのSME乃木坂ビル(前方のビル、現在は売却)があり、グループ結成の際に最終オーディションが行われた場所であったことからグループ名に使用されました。
都内の歴史ある坂には名前の由来や由緒を記した標識が建てられているのが普通です。乃木坂にはなぜかなかったのですが、いつのまにか建てられていました。
基礎の部分がまだきれいなので建てられたばかりだと思います。これもグループの人気の影響でしょうか。
東京メトロ乃木坂駅
乃木坂駅はホームがアルバムのジャケット写真の撮影場所として使用されている他、ヒット祈願等のロケ地としても使用されてきました。また、メンバーの卒業や誕生日といったタイミングでファンの有志が広告を貼り出す場となっています。さらにホームの発車メロディーとして5thシングル「君の名は希望」が使用されています。
ジャケット写真
ファーストアルバム「透明な色」
ベストアルバム「Time Flies」
発車メロディー
5thシングル「君の名は希望」で、音源として生田絵梨花が演奏したピアノが使用されています。
1番ホーム
冒頭の「去年の6月、夏の服に着替えた頃」の部分が使用されています。
2番ホーム
サビの部分が使用されています。
ファン有志による広告
外苑東通り改札から乃木神社に通じる1番出口に向かう緩やかなカーブはメンバーの卒業や誕生日といったタイミングでファンの有志が広告を貼り出す場となっています。
高山一実と掛橋沙耶香
山崎怜奈
久保史緒里
白石麻衣
衛藤美彩
乃木神社
聖地の中の聖地
日露戦争で活躍した乃木希典将軍を祀る神社で、「忠誠」の神として、また「文武両道の神」として勝負運、学業成就や、ご夫婦神による夫婦和合などのご利益があると言われています。結婚式場の乃木會舘を併設していることから本殿内で神前結婚式が執り行われていることもよくあります。
一方で乃木坂46にとっても重要な神社です。メンバーの初詣や成人式、ピット祈願といったイベントが開催される場所であることから現在では「聖地の中の聖地」的存在となっており、何かにつけてファンが集結する場所となっています。
ライブ当日は風景が一変する
普段はひっそりとした神社です。
しかし乃木坂46のライブ当日は別世界になります。
2022年には乃木神社・乃木會舘によるコラボ企画としてライブ期間中のかき氷販売が実施されました。
メンバーが残した絵馬は必見
乃木神社に掛けられている絵馬の90%以上は乃木坂46に関連したもので、チケットの当選を願うものや推しているメンバーの選抜入りを願うもので溢れています。
最近は体調不良で芸能活動を一時休止している早川聖来の回復を願うものが目立っています。
メンバーが残した直筆の絵馬も残されています。
白石麻衣と秋元真夏
右は白石麻衣が2019年に残したものです。この上に自分の絵馬を掛ける度胸のある人はいなかったということでしょう。
梅澤美波と賀喜遥香
山下美月と久保史緒里
乃木坂ラーメンまる彦(移転)
ライブ当日に行列ができる店
まる彦はかつてソニー・ミュージックエンタテイメントの事務所が乃木坂にあった時、メンバーの衛藤美彩が常連客だったというラーメン屋です。おススメの店としてテレビで紹介したことからファンが何かにつけて集結するような場所となり、特に首都圏でライブが開催される際に熱心なファンはここでラーメンを食べてから会場入りします。
東京ドームライブの時が1時間待ち、遠方の日産スタジアムライブの時でも30分待ちでした。これが神宮球場のライブということになると2~3時間待ちとなることもあるようです。※行列がすごくなり過ぎたようで、3年ぶりの神宮球場ライブの際は整理券制が導入されました。
移転して雰囲気が激変した
以前は乃木坂を上がりきった東京ミッドタウンに隣接した場所にありましたが、最近になって乃木神社の近くに移転しました。
移転前はレジ周辺に生写真が多く貼られている以外は普通のラーメン屋でした。
しかし移転して随分と雰囲気が変わりました。
移転後に来店した際の衛藤美彩のサインが上段左端にある他、上段の中央に大島衆議院議長のサインがあります。
実際に食べたメニュー
「濃厚タンタンメン」
見かけほど辛くない。
「マナツ」
カレースープと麺とご飯の相性が抜群。
「ハルジオ」
伝説の塩ラーメン。レモンと玉ねぎがいい仕事をしている。
「みさみさセット」
味噌ラーメンと日本酒(美彩淡露)という他ではありえない組み合わせ。
紀の善(閉店)
あんみつや抹茶ババロアで有名な老舗甘味処です。創業は何と1860年で、現在のような形態となったのは1948年からです。
東京メトロ飯田橋駅からすぐで、江戸時代創業の老舗から最新流行のおしゃれな雑貨屋などまさに「神楽坂」というイメージぴったりな街の中にあります。
店内は1階と2階があり、1階はテーブル席、2階が和室の客席となっています。
6thシングル『ガールズルール』タイプCに収録されている「他の星から」の歌詞に登場するほか、MVには2階の和室でクリームあんみつを食べる西野七瀬の姿が映されています。(現在YouTube上に残されているのはショートバージョンで、こちらでは紀の善のシーンはカットされています。)
「法律がどう変わってもいい。紀の善であんみつ食べれればそれ以上の贅沢は望まない」とまで書かれたあんみつです。
紀の善は2022年9月末をもって閉店したようです。
富津公園
大変な反響を呼んだアナスターシャのMV
千葉県の富津公園は25枚目シングル「幸せの保護色」のTypeBに収録されたカップリング曲で2期生曲「アナスターシャ」MVのロケ地です。
木更津駅からバスで約40分という場所であることから都民であっても訪れる機会がほとんどない場所ですが、もはや絶滅寸前の2期生を推している方なら地元に帰るのを1日延ばしてでも行ってみることをお勧めします。
「アナスターシャ」のMVが初公開されたのは2020年3月7日に配信された「乃木坂46 幻の2期生ライブ@ SHOWROOM」で、「神曲」として大変な反響を呼びました。
富津公園とは
「2期生の旗を掲げる」をテーマとしたMVはそのほとんどが富津岬の富津公園を舞台に撮影されています。
富津岬は千葉県の中央部から東京湾に向かって約5㎞突き出した岬で、その全体が富津公園となっています。狭い範囲に砂浜や段丘、森林が詰め込まれたような地形となっており、それに加えて旧日本軍の遺構や展望塔、プール、キャンプ場などが詰め込まれたおもちゃ箱のようなエリアです。MVを見ていると海組と山組が中腹で合流しているような印象を持つのではないかと思いますが、実際はこの狭い範囲でほとんどを撮影しています。
謎のコンクリート物体
MVで最もインパクトがあるのは開始1分1秒に鈴木彩音とともに登場する半球体のコンクリートの構造物ではないかと思います。「機動戦士ガンダム」に登場する人型の兵器「ザク」の頭に似ているということで「ザクの頭」と呼ばれるようになり、これは一体何なのかとネットでも話題になっていました。
富津公園には旧日本軍の遺構が数多く残されており、このコンクリートの建造物は試射した砲弾の着弾を確認するための監視所跡なのだそうです。似たような構造物は海岸を歩いているといくらでも見つかるのですが、MVに映されたそのものズバリを見つけるのは大変でした。
場所としてはプールの近くで、「歴史散策ウォーキングコースマップ」の⓶の近くにあります。
正確には「エントランス広場」の「エ」の部分です。
ハス池(横に駐車場があったように思う)から遊歩道を進むと道が二つに分かれます。
右側の狭い方を進むと右手奥に見えます。
明治百年記念展望塔
フィナーレで「2期生の旗」を持った堀を先頭にメンバーが駆け上がる塔は半島先端に立つ「明治百年記念展望塔」です。昭和46年に建てられたもので、その不思議な形状は五葉松をかたどっています。
メンバーが旗を立てた最上階の高さは21.5mあります。
伊藤純奈が帯のようなものを結び付けていた場所がすぐ近くにありました。
富津公園へのアクセス
HP等を見ると内房線の青堀駅からバスということになっていますが、内房線は君津を過ぎると本数が極端に減ります。私としては木更津駅からバスに乗ることをお勧めします。
神宮球場
いろいろと聖地をご紹介してきましたが、やはり最も聖地らしい聖地は神宮球場です。
2014年から真夏の全国ツアー東京公演の会場として使用し続けている場所で、もはやグループの歴史そのものと言ってもよい場所となっています。球場正面のこの光景に胸を躍らせないファンはいないのではないでしょうか。
神宮球場が完成したのが1926年で、内野と外野のスタンドを増築して外形が現在の形になったのが1931年です。
上部にスタンドがせり出した円形のやたら古さの目立つ建築物ということで、ここだけで武道館でも横浜アリーナでも東京ドームでも日産スタジアムでもなく、自分がまさに神宮球場にいることが実感できます。他の会場と比べると明らかに通路は狭く、また階段は段の高さが不揃いで時々ずっこけそうになりますが、それだけ歴史と伝統のある建物で格が違っていました。
肉眼でライブを楽しめるギリギリの大きさでそれでいて開放感もあり、風や雨といった自然も感じられる神宮球場はグループにとって大切な聖地です。