毎年11月の恒例行事である酉の市が今年も開催され、17日の二の酉に行ってきました。日曜日だったせいか花園神社の混雑は例年以上で、「いよいよ年末」という気分を味わうことができました。
11月の酉の日に開催される行事
今年もあと2か月を切り、酉の市の季節を迎えました。酉の市とは毎年11月の酉の日に行われる行事です。
子・丑・寅といった干支と同じものが日にもあり、年の干支が12年に1回めぐってくるように日の干支も12日ごとに1回めぐってきます。11月の酉の日は2回もしくは3回やってくることになり、2024年の場合は11月5日(火曜日)・17日(日曜日)・29日(金)に開催されます。
現在の足立区花畑で江戸に始まった収穫に感謝する祭りが関東一円に広がったもので、鎮守だった大鷲神社で祀られている日本武尊が東征の戦勝祈願をした11月の酉の日に行われたといいます。
当日は鷲神社や大鳥神社といった日本武尊を祀る神社、酉の寺といった鷲や鳥にゆかりのある寺社の縁起物の市が開かれ、人々は新年の開運招福や商売繁盛を祈願します。
関東限定のお祭りだった
酉の市では多くの露店が出て名物の「縁起熊手」を販売します。「縁起熊手」とはおかめや招き猫、米俵、小判といった縁起物を飾った熊手で、あらゆる果報をかき集めるという意味があります。
縁起物の熊手を飾ることで商売繁盛を祈願するという伝統は今も日本のビジネスの世界にしっかりと根付いているようで、酉の市は関東一円の数多くの寺社で行われています。その中でも鷲神社(浅草)花園神社(新宿)大國魂神社(府中)が関東三大酉の市とされており、その賑やかな光景がTVのニュースなどで大きく取り上げられます。
酉の市はあくまでも関東限定のお祭りで、関西では恵比須様の縁日である十日戎(1月9・10・11日)が似たようなものになります。三の酉がある年は火事が多いと言われていますが、東京消防庁によると統計的に全くそのようなことはないようです。
私は例年花園神社の酉の市に行っており、今年も二の酉である17日(日)に行ってきました。
過去の酉の市
これまで見たことのない人出だった
花園神社の酉の市は縁起熊手を売る露店が約60店、その他約280店の屋台が出店するという大掛かりなものです。境内に約1000灯の奉納提灯がともり、新宿歌舞伎町界隈で働く人たちが一斉に訪れるため神社一帯は一層華やかな雰囲気になります。
昨年は明治通り側参道が入口専用で靖国通り側が出口専用でしたが、今年はそういった制約は一切ないようです。
今年はこれまで見たことの内容な人出となっており、拝殿にお参りしようとする人の列は明治通り側の鳥居まで延びていました。
古い熊手を納めるにも行列に並ばなくてはいけません。
びっしり立ち並ぶ露店
境内は縁起熊手を売る露店がびっしりと並んでいます。
私が来たのは15時くらいでしたが、暗い時間帯になるとライトが映えてもっと幻想的な光景になります。
大きな熊手には「売約済」の札が下がっています。
こういうレベルになると飛び込みの客ではどうにもならないのかもしれません。一体いくらするのか想像もつきません。
やはり大きな熊手を持っている人は目立ちます。
あちこちから三本締めの手締めをしている声が聞こえてきましたが、これをしてもらいたければ1万円以上の熊手というのが目安のようです。
縁起熊手の買い方
どの店にも番号がはいった提灯が下がっています。神社の社務所に近い露店から1番、2番とナンバリングされているようで、数字が少ない程歴史の古い露店ということになります。
私は毎年この店で熊手を購入しています。
熊手を買う際に重要なのは「最初から大きな熊手は買わない」ということで、最初は小さなものを買って毎年少しずつ大きくしていくのが良いようです。
ということで、今年は昨年並みのサイズのものを購入しました。来年はもう少しサイズアップさせたいものです。
花園神社名物の「見世物小屋」
今年も花園神社の酉の市だけの名物「見世物小屋」が開催されていました。
昭和初期を思わせる怪しさいっぱいの光景です。中で演じられているのは風船を飲み込む、割ったビール瓶を食べる、口から火を噴くといったマニアックな内容が中心ですが、決してグロテスクなものではありません。