乃木坂46の33rdSGアンダーライブが横浜アリーナで開催され、9月29日の初日に参加してきました。アンダーだけで立見席まで全完売して話題になったライブで、わたしにとっては過去最高の出来栄えでした。初日のMVPは吉田綾乃クリスティーだったと思います。
- 横アリ3DAYSは果たして埋まるのか?
- 2期生がいなくなった途端の大変化
- 3日間立見席まで全完売した
- 気づいた時にはグッズが在庫切れ
- とんでもないことになっていた現地物販
- 座席表を見て歓喜した
- 地鳴りのような盛り上がりだった
- アンダーライブが満足度が高い理由
- 「ジコチュープロデュースinアンダーライブ」
- 初日のMVPは吉田で間違いない
- 過去最高のライブだった
- このブログのイチオシ記事
是非こちらもご覧ください
横アリ3DAYSは果たして埋まるのか?
アンダーライブ(アンダラ)とは乃木坂46のシングルで表題曲の選抜から外れたメンバーによるライブで、今回は8月23日(水)発売の33rdシングル「おひとり様天国」のアンダーメンバー13名により開催されました。
2014年に第1回が開催されて以降、基本的にシングルの発売ごとに開催されている「伝統の」ライブで、今やバースデイライブや真夏の全国ツアーと並んでグループにとっての大きな柱の一つとなっています。
「選抜落ち」したアンダーメンバーのみによるライブであるため、その時々の表題曲におけるメンバー構成の影響を受けてしまうのはどうしようもない宿命です。メンバーの卒業が相次いだ時期はアンダーメンバーが減少の一途をたどり、それにより規模が縮小してライブハウスを会場としたこともあります。
しかし5期生が合流したことで流れが一変し、今回は何と横浜アリーナで3日間開催という「強気」の策に打って出ました。過去最大規模のアンダラということですが、果たして埋められるのでしょうか。
2期生がいなくなった途端の大変化
33rdシングルにおいては中村麗乃・伊藤理々杏・池田瑛紗の3人が選抜入り、そして林が休業により抜け、「選抜落ち」した松尾美祐と佐藤璃果の2人が新たに加わりました。前回から選抜とアンダーの入れ替わりが劇的に激しくなりましたが、その流れは今回も続いているようです。
中村に関しては個人仕事の充実、伊藤は初の沖縄公演に備えて、池田は単純に人気があるからということなのでしょうが、それにしても以前と比べると考えられないくらい選抜メンバーの選考が柔軟になったものだと思います。かつては選抜メンバーがガチガチに固定され、中村の数倍も個人仕事で活躍していた山崎怜奈が1回も選抜入りすることなくグループを卒業せざるを得なかったことを考えると夢のようです。鈴木絢音の卒業により2期生がいなくなった途端の大変化ですから、「2期生はとことん運営に嫌われていたんだな」と考えてしまうのは仕方がないことでしょう。
中村麗乃を目当てにアンダラに通っていた私にとって彼女の初めての選抜入りは本来ならめでたい話なのですが、逆にアンダラで観ることができなくなったことには寂しさがあり、アンダラ好きにとってこの点が実に悩ましいのです。
3日間立見席まで全完売した
「強気」で思い出されるのは2022年3月にぴあアリーナMMで開催された29thSGアンダーライブで、1万人規模のアリーナで3DAYS(前日に北野日奈子の卒セレも開催したので事実上の4DAYS)のライブを開催したものの3日間とも完売できず当日券が出てしまうという結果となりました。これに怖気づいてしまったのかそれ以降アンダーライブの会場はどんどんキャパが小さくなっていくことになります。
内容としては過去最高のライブだっただけに「空席祭り」と陰口をたたかれてしまったことはやはり残念であり同じ事態になってほしくなないのですが、林も池田もいないアンダーメンバーで横アリを3日間も埋められるとは到底思えません。8月18日に抽選が実施されたモバイル会員一次先行は当選者続出だったようで、私も初日と3日目が当選するというような状況です。どちらに行くか迷いましたが、平日で苦戦が予想される9月29日(金)の初日を申し込み、3日目をキャンセルしました。(2日とも行くような余裕はない。)
ハッキリ流れが変わったのは神宮球場のライブからで、9月1日抽選のモバイル二次先行は一転して落選祭りとなり、その後の一般販売や立見席の追完販売も全て売り切れ、まさかの全完売となりました。やはり神宮で披露したアンダー楽曲の出来の良さがファンの心に火を点けたのでしょう。
これにより「選ばれし者」という晴れやかな気持ちで現地に向かうことができました。チケットを発券してみると「センターCブロック187番」ということで、アリーナ席中央のかなり前の方の神席であることは確実です。
気づいた時にはグッズが在庫切れ
ライブへ行くということになるとまずはグッズを確保しなければなりません。
一時に比べて最近はOFFICIAL WEB SHOPが随分と購入しやすくなりました。しかし「いつでも買える」とのうのうと構えすぎたようで、「そういえばグッズがまだだった」と気付いた時には既に在庫切れになっているではないですか。そうなると当日の現地での物販に並ぶしかありません。
横アリ完売といえどバスラの時のような狂乱状態はまさかありえないでしょう。公式HPによれば初日は14:30開始で横浜アリーナ正面ロビーが会場ということで、「随分と遅いな」「裏側じゃなくて正面が物販会場で大丈夫か?」という2点が頭をよぎったものの、最近のアンダラでは数十分程度の待ち時間で購入できていたのでそれ以上考えることをしませんでした。この時点ではグッズを購入した後、開場時間までどうやって時間をつぶすかについてばかり気にしており、この後まさかあんなことになろうとは露とも思っていません。
とんでもないことになっていた現地物販
現地に到着したのは14:20頃でこの時点で既に行列ができていましたが、この程度は想定内です。
この時の待機列最後尾は環状2号線に面した側の中ほどでした。
程なくして行列の全体像が見えてきましたが、ここから全然進まなくなりました。これまでは物販・生写真・CD販売はそれぞれ別々でしたが、今回は同一の列でさばいているようです。正面入り口の前に物販の列をつくってしまって入場待機列は一体どうするつもりなのか心配になります。
このあたりで16時頃だったと思います。17時の開場に向けて列をいったん切り、正面を開けるようです。会場スタッフがしきりに「先行販売をまもなく終了します。」と触れ回っていて「そんなこと聞いてないぞ」と思ったのですが、後でHPを見ると「開場準備のため、開場時間の30分前に先行販売を終了いたします。」という記載がありました。
結局16時半に物販はいったん終了となりました。並んでいた列はそのまま入場待機列となり、グッズは場内で販売するとのことです。コロナ禍においては「間隔をあけろ」とうるさかったように思うのですが、ここでは「できるだけ前に詰めて隙間をなくしてくれ」と連呼されていました。
17時になり、いよいよ入場開始です。これだけ混沌とした状態で入場するのは初めてです。
ぐちゃぐちゃになっていますが、このなかで金属探知機によるチェック・チケットと身分証の照合が行われています。
物販に並ぶ人は向かって右手の階段から2階に上がってくれということで、ここで再び列に並ぶことになりました。階段の途中で全く進まなくなったのですが、前が全く見えないので不安になります。
ようやく販売窓口が見えてきましたが、その前に一往復半の列がありました。
17:50にようやく待機列の先頭にたどり着きました。トイレにも大行列ができていることが予想されていたため、18時までに買えなかったら断念しようとあらかじめ決めており、本当にギリギリでした。
このタオルを買うために3時間半並んだことになります。
私が買い終わった時点でまだ後方には長蛇の列が残ったままでした。開演30分前でこの状態だったので、恐らく変えなかった人が大量に出たのではないかと思います。こんな混乱した状況でも騒動が発生しなかったのはアンダラファンの民度の高さではないでしょうか。
アンダーライブに外れなし
座席表を見て歓喜した
乃木坂46のライブではトイレの心配をしておくことも重要です。開演30分前である18:00の時点でこんな感じでした。まだグッズの列に並んでいる人が多かったせいか、いつもより大したことはありません。
今回のグッズの一つである「個別衝動タペストリー」の原紙が展示されていました。
関係者から贈られた祝花です。
ライブ恒例の幟は従来のものにもどりました。私個人としては伝統を感じられるこちらのタイプの方がいいように思います。
センター席の座席表で、ここから先は撮影禁止です。私の「センターCブロック187番」はステージ側から見て右奥の一番隅の席で、前から18列目という歓喜したくなるような神席でした。「女は一人で眠れない」「アンダーズラブ」での炎を使った演出では熱さが伝わってくるほどの距離で、モニターなどあてにしなくてもステージ上のメンバーを識別できるというのはやはりいいものです。
地鳴りのような盛り上がりだった
アンダーライブに関してはこれまで「露出の少ないアンダーメンバーにとって貴重なアピールの場であり、演者も客も気合が入っていて独特の熱さがある。」と一貫して書き続けてきました。しかし今回のアンダラに関しては「気合が入っている」というような生半可なものではなかったように思います。
冒頭のOVERTUREから地鳴りのようなコールが場内に轟き、ステージからも客席からも圧を感じました。鈴鹿でF1を観たときに感じた空気が震えるような感覚に近かったように思います。「推しの晴れ舞台を見守りたい」というのでも「ただ暴れたい」というものでもなく、メンバーも客も自分の内面にため込んでいたものを解き放ったようであり、その場にいた全員が軽い興奮状態にあったのではないでしょうか。
これまでのアンダラと明らかに違った雰囲気でしたが、その理由はよくわかりません。前述したように今回のアンダラに向けたムードが大きく変わったのが神宮球場でのライブであり、そこでの松尾美佑や中西アルノのパフォーマンスにそれだけの力があったとしかいいようがありません。
またメンバーの側もこれまで以上の意気込みでライブに臨んでいました。セットリストのほとんどの曲に何らかのアレンジが加えられており、冒頭で佐藤楓が強調していましたが今回のライブに向けてこれまでにないくらいハードなリハーサルを積み重ねたそうです。
ちなみに3日目を配信で観ましたが、パソコンの画面からは地鳴りのような圧は感じられませんでした。やはりライブは現地で楽しむに限るようです。
アンダーライブが満足度が高い理由
アンダーを称してよく「乃木坂の2軍」と例えられますが、これは正確ではありません。プロ野球の2軍は明らかに1軍よりも力が劣っていますが、乃木坂のアンダーは選抜よりも実力が劣っている訳ではないのです。
「人気」という正体不明の魔物と運営の匙加減に泣かされているだけで、アンダーメンバーも驚異的な倍率を突破して乃木坂46のオーディションに合格していることに変わりはありません。むしろ「歌える人と踊れる人はアンダーの方にいる」と私は思っています。
そして乃木坂46の楽曲の特色として「アンダー曲は名曲が多い」ということがよく言われています。
表題曲には何やら様々な制約があるようで、どちらかというと無難で置きにいったような曲が多いように私には感じられます。(その点で今回の「おひとり様天国」には心底たまげた。)それに対して自由度が高いアンダー曲は「日常」「自惚れビーチ」「錆びたコンパス」等のリミッターを外したような個性的でライブ向きな曲が数多くあります。
このような曲がセットリストにずらりと並び、それを近い距離で楽しむことができるアンダーライブは満足度が高いのです。
「ジコチュープロデュースinアンダーライブ」
グループ全体のライブでは選抜メンバーが中心となるのはこれはもう仕方がないもので、先日の神宮球場ライブは事実上の井上和のお披露目興行だったといってもいいでしょう。しかしアンダーライブにおいてはメンバー個々に均等に光を当てることを愚直なまでに徹底しています。
「全員センター」というような企画はこれまでのアンダーライブではほぼ必ず設けられてきましたが、今回はそれがさらに徹底され、メンバーの新たな一面や隠れた魅力を伝えるための企画として「ジコチュープロデュースinアンダーライブ」が実施されました。
日替わりでメンバー1人につき2局ずつ自分で自分をプロデュースするというもので、初日に登場するのは冨里奈央、阪口珠美、黒見明香、吉田綾乃クリスティーの4人です。
冨里のかわいらしさ、阪口の表現力、黒見の意外性などどれも印象深いものがありましたが、全てを持って行ってしまったのが吉田でしょう。「立ち直り中」をしっとりと聞かせた後に5期生を従えてブリブリのアイドルソングである「17分間」を披露しましたが、グループ最年長でありながらこの両極端な曲を完璧に自分のものにできるのが彼女の懐の深さだと思います。
初日のMVPは吉田で間違いない
現在のアンダーメンバーでトークが上手いのは矢久保で間違いないと思いますが、ライブを最後に締めくくる役割をはたせるのは吉田しかいないでしょう。内面に様々な葛藤を抱えたメンバーだらけのアンダラにおいて一人一人のコメントに的確なフォローを入れる姿はさすが最年長と思わせるものがあり、彼女の存在があってこそのアンダーライブと言ってもいいでしょう。
今回のアンダラで初日のMVPは吉田で間違いないと思います。
そしてアンダーセンターの松尾も印象深いものがありました。オープニングでいきなりバック転を披露して観客の度肝を抜き、その後も多くの曲で中央に立っており存在感は抜群でした。
長身の松尾が中央にいるとステージ上の景色が引き締まります。
過去最高のライブだった
最上段の天空席まで隙間なくサイリウムの光で埋まっている光景は美しく、忘れられないものとなりました。ライブの出来不出来と客の入りは本来なら無関係のはずですが、立見席まで完売というのは思っていた以上に気持ちに大きく影響したようです。
これで16本目の乃木坂46のライブで、私にとっては文句なく過去最高のライブだったと思います。先日の神宮球場ライブ、今回のアンダーライブと素晴らしいライブが続いており、やはり演出家を変更したことが吉と出たようです。
ちなみにこれまで観覧したライブの中で、私にとってのベスト5は以下の通りです。
第1位 33rdSGアンダーライブDAY1(横浜アリーナ)
第2位 29thSGアンダーライブDAY1(ぴあアリーナMM)
全16曲ノンストップでやった全員センター企画「思い出セレクション」が衝撃だった。
第3位 30thSGアンダーライブDAY3(立川ステージガーデン)
和田まあや最後のアンダラで会場内の一体感が異常なほどだった。
第4位 11thバスラ DAY4 3期生ライブ(横浜アリーナ)
3期生が後輩たちに実力の差を見せつけたライブ
最5位 2023年神宮球場ライブ
「私たちが乃木坂46です」というキャプテンの名言が話題に
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