西武鉄道の001系特急列車「ラビュー」で秩父まで行ってきました。「いままでに見たことのない新しい車両」をコンセプトとしているだけあって車内は驚きの連続で、カプセル状の座席はおすすめです。
- 池袋駅の特急乗り場に見知らぬ列車が停まっていた
- 本当に「いままでに見たことのない新しい車両」だった
- 座席は快適そのものでおすすめ
- 所沢までは比較的ゆっくりだった
- 飯能から先は山岳鉄道のようだった
- 秩父へのおすすめのアクセス方法だと思う
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池袋駅の特急乗り場に見知らぬ列車が停まっていた
西武001系列車は2019年に運行を開始した西武鉄道の特急列車です。
田園都市線や小田急線を日常的に利用している私は西武線に乗る機会がほとんどなく、西武の特急と言えばいまだにレッドアローというイメージしかありませんでした。しかし2019年に運行を開始した001系が今や主力と言ってよく、現在では池袋線と秩父線に関しては完全に入れ替わってしまっていたようです。
南町田グランベリーパーク駅が最寄りの私が秩父を訪れる際は長津田と八王子を経由して八高線から西武秩父線に乗り換えるのが最も経済的なルートのようなのですが、東飯能駅での乗り換えに関して私はあまりいい記憶がありません。
久しぶりに秩父を訪れてみようと思い立ち、今回はレッドアローで気分の良い旅をしようと池袋駅に来てみると、特急乗り場にいたのが001系列車でした。
「Laview(ラビュー)」が愛称です。
本当に「いままでに見たことのない新しい車両」だった
「Laview」は(Luxury)(Living)のL、(arrow)のa、そして(view)に由来しています。贅沢でリビングのような空間でありながら一方で矢のように速く、そして大きな窓から眺望を楽しめるという趣旨で、「いままでに見たことのない新しい車両」をコンセプトに開発されました。
ラビューはまさに今までに見たことのない車両で、前面が球面という形状は多くの人にとって一度見たら忘れないものではないでしょうか。(私は「宇宙船かよ?」と思った。)
窓は乗客の膝より下まで拡げられていて恐らくホーム上の人からは全身が丸見えでしょうが、これだけ大きければ飯能から先の山岳区間で車窓を存分に楽しめそうです。
都内を代表するターミナルの池袋と自然豊かな観光地である秩父を結ぶ列車であり、そのどちらにおいても違和感なく風景に溶け込むことができそうなデザインです。
座席は快適そのものでおすすめ
さっそく乗車してみると座席はWILLERのバスを思わせるカプセルのような形状で、体がやさしく包み込まれるような感覚になります。当然ながらリクライニングの角度も枕の高さも主導で調整可能です。
肘掛には小型のテーブルが設置されています。
座席背面テーブルも設けられており、弁当を食べる際にはこちらの方が重宝するでしょう。
窓側、通路側どちらの席にもコンセントがあります。
全体的に黄色を基調としたデザインとなっており、トイレに面した通路も明るく温かさを感じられました。
列車内のパウダールームがこれだけきれいなのはJR・私鉄を通じてそれほど多くはないのではないでしょうか。
見どころいっぱいの秩父の寺社
所沢までは比較的ゆっくりだった
池袋駅7:30発というラッシュ時の列車であったので特急といえど比較的ゆっくりと進んでいきます。しばらくは東急や小田急、京王と変わらない車窓が続きますが、大泉学園駅を過ぎたあたりから住宅街の中に生産緑地が目立つようになり、これが西武線の車窓の特徴に感じられました。このあたりまではゆっくりでしたが、所沢を過ぎるとスピードアップします。
西武は相互乗り入れも高架化もしない「我が道を行く会社」というのが私が勝手に抱いてみたイメージですが、現在の西武は高架による立体交差化や他社との相互乗り入れにも積極的で、西武以外の会社の車両も数多く走行しています。
池袋線の特急なんて秩父まで遊びに行く人が乗るものだとばかり思っていましたが、かなり多くの人がここで下車したようです。それにしても入間市まで来て東急の車両を見るとは思いませんでした。
飯能から先は山岳鉄道のようだった
列車は飯能駅で折り返しとなり進行方向が変わります。車窓の流れが逆になってしまうのでなるべくなら座席を回転させて向きを反対にしたかったのですが、こればかりは私一人の一存ではできません。後ろの席に誰もいなければ好き勝手にできるのですが、あいにく私はそのままの状態で我慢するしかありませんでした。
ここから先は単線でカーブやトンネルの多い、さながら山岳鉄道のような路線になります。この区間では車内の前後に設けられたモニターに列車の前方および後方の映像が映し出され、これがなかなかに楽しめました。
線路が川に沿って敷かれているため、大きな窓が存分に効果を発揮します。
西吾野駅で上りのラビューとすれ違いました。
西武秩父線で最も重要なポイントは正丸トンネルでしょう。1969年に開通した全長4811mのトンネルは長らく日本の私鉄で最長の山岳トンネルでした。トンネルに入ると列車は一気に加速します。
トンネル内に複線区間が459mあって信号所が設けられており、上下線の列車交換や特急列車の追い越しで利用されています。
横瀬駅の手前で進行方向左手に武甲山が出現します。この地方を代表する山ですが石灰石の採掘が今も進行しており、秩父を訪れるたびに山姿が変貌しているように感じます。
武甲山が見えてきたら線路は右に大きくカーブし、いよいよ西武秩父駅に到着します。
秩父へのおすすめのアクセス方法だと思う
小田急ロマンスカーや東武スペーシアのような特別な列車に乗るときはいつも心躍るものを感じます。神話の国である出雲を訪れる際にサンライズ出雲が欠かせないように、日常から非日常へ移行する際にはそれにふさわしい準備期間となるものが必要です。
「関東最強パワースポット」と言われる三峯神社や秩父神社をお参りするには池袋からラビューに乗るというのがおすすめのアクセス方法であるように思います。
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