6月下旬に五島列島の福江島と中通島を巡ってきました。国立公園に指定された海の美しさは格別で、本場の五島うどんも素晴らしいものがありました。五島列島への行き方と福江島・中通島の見どころをまとめました。
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五島列島とは?

五島列島は福江島・久賀島・奈留島・若松島・中通島の5島および周辺に点在する小島で成り立っており、総計129の島々が九州のはるか西の海上に伊勢海老(頭が福江島、尾が中通島)のような形状で密集しています。中心の5島は一体となっているように思えますが、実は中通島・若松島の「上五島」と福江島・奈留島・久賀島の「下五島」に区別されていました。行政区画では下五島が五島市、上五島が南松浦郡新五島町となります。

ほぼ全域が西海国立公園に指定されており、複雑なリアス式海岸線が創り出す海の景色の美しさは格別です。各所に設けられた展望所からの眺めは想像をはるかに超えていました。

また、地元で生産される「五島うどん」は日本三大うどんの一つとされています。
五島列島へのアクセス
五島列島は長崎から西に約100㎞という距離にあるため、アクセス方法としては船か飛行機のどちらかです。島内の移動手段としてはレンタカーしかないでしょう。
飛行機
五島列島に空港は三か所ありますが、定期便が就航しているのは福江島の五島福江空港だけです。

五島福江空港は鬼岳の山麓にあり、福岡と長崎からそれぞれ1日3便運航されています。
船
長崎港・佐世保港からフェリー及びジェットフォイルが主に福江島と中通島に運行している他、博多港からの福江島行フェリーが小値賀島・中通島・奈良島に寄港します。

県外から五島を訪れる際はやはり長崎港から乗船するのが便利だと思います。長崎駅からは市電で二駅、長崎空港リムジンバスの場合は「大波止」停留所が最寄りです。
ちなみに長崎港から福江港までフェリーだと3時間10分で4080円かかります。


一方、ジェットフォイルだと1時間25分で9030円です。速いのはいいのですが、ジェットスターの成田~長崎便よりも高額になります。しかし効率の良い旅をするためには利用せざるを得ません。
福江島の見どころ
鬼岳

標高315mの火山で、300万年前の噴火によってできた楯状火山の上に5万年前の2回目の噴火で臼状火山が重なってできあがりました。有史以降の記録に残る火山活動はありません。


福江島の象徴と言ってもいい山であり、島内の要所要所からその独特な山容を仰ぎ見ることができます。


火山とはとても思えない丸みを帯びたやわらかな形状が特徴で、山全体が芝生に覆われています。

天気が良ければ福江の町どころか遠く上五島の島々まで見渡すことができるようですが、この日はそれほどでもありませんでした。
城岳展望所

1383年に五島家八代宇久覚がこの地に城を築いたことから城岳と呼ばれており、山頂の携帯基地局に展望台が設けられています。ここからは島の北部の眺望を360度楽しむことが可能です。


福江島の海岸線はなだらかな所が多いのですが城岳周辺だけは入り組んでおり、天然の良港となっていました。
魚藍観音展望所

高浜海水浴場に隣接しています。

高浜海水浴場は「日本の渚百選」と「日本の快水浴場百選」にダブル選出されるほどの場所で、白い砂浜とエメラルドグリーンの海がガイドブックの写真そのままでした。

遠方に何やらドームのようなものが見えます。

こちらは航空自衛隊の福江分屯基地です。全国28ケ所ある航空自衛隊のレーダーサイトの一つで、不審な航空機を早期発見できるよう日本の領空を常時監視しています。
五島うどん
福江島では三か所で味わうことができました。Wikipediaには「下五島では生麺のうどんが生産される」「地獄炊きを味わえるうどん店は上五島に多く、福江島など下五島にはほとんどないとされる」といった記述がありますが、私が現地で見てきたものとは全く異なっています。
中通島の見どころ

中通島はリアス式海岸で囲まれていて海岸線が入り組んでいます。


その分だけ美しい風景を島全体で楽しむことができます。
蛤浜海水浴場

遠浅の砂浜とコバルトブルーの美しい海が広がっており、「日本の快水浴場百選」にも選出されています。

この日は6月下旬だったので波打ち際にいろいろと落ちていましたが、海開きの頃には綺麗になっていることでしょう。
波の音を聴きながら海を見ていると30分くらいすぐに過ぎてしまいます。
矢堅目


巨岩や複雑な海岸線、崖など迫力ある風景を一望できます。


とんがり帽子のような形状の「トトロ岩」に注目が集まりがちですが、それ以上に周辺の水の綺麗さが印象に残りました。
若松大橋


中通島と若松島の間の「若松瀬戸」にかかる全長522mのトラス橋です。

狭い海域ですから潮の流れは相当強いようです。川のように潮が流れている様子が橋の上からはっきりと見えました。


中通島から橋を渡りきったところに小さいながらも駐車場があり、そこから波打ち際まで降りる階段も整備されています。
龍観山展望所

若松島にある超穴場の展望所で、間違いなく若松瀬戸を一番きれいに見ることができる場所です。


博多と福江島を結ぶフェリーが若松瀬戸を通過するようなので、いつか乗船したいと思っています。
米山展望台
奈良尾港の近くで標高234mという高所にあります。展望台のすぐ下まで車で行けますが、「道を間違えたんじゃないか」と何度も不安に駆られるような場所を通らなければなりません。


こちらからは若松瀬戸の入口付近を上から見下ろすことができます。
五島うどん
中通島では二ヶ所で味わうことができました。